理学療法士ってほとんど昇給しないし、肉体的にもいつまで続けられるか不安。
思い切ってリハビリ以外の仕事についてみたいけど、どんな仕事があるのかな?
「昇給しない」
「肉体労働がきつい」
「現場のリハビリにやりがいを感じない」
など、理学療法士の将来性に不安を感じて一般企業への転職を考える人も多いはず。
本記事では
について事例を交えて解説していきます。
一般企業の求人を探しても理学療法士の募集はほとんどありません。
僕自身いろいろと企業のホームページを見ていますが、理学療法士の募集は1件も確認できませんでした。
それほど理学療法士として一般企業に転職するということは狭き門だということを肝に命じておいてください。
Contents
一般企業に転職した理学療法士の事例
今回はクラウドワークスで6名の元理学療法士の方々にご協力いただきました。
メールにて聴取した内容を一部改変して記載しています。
ハウスメーカー

転職先
大手住宅メーカー(ヒューマン・ケア事業・ロボット事業推進室)
志望理由
訪問看護で在宅の現状を目の当たりにし、「いつかは民間企業で住環境整備に携わりたい」と思うように。
そんな中、友人の紹介で参加した講演会で大和ハウスが医療福祉の街づくりや先進的な取り組みをしていることを知り、魅力を感じた。
転職できたキッカケ
参加した講演会のあとにすぐ志望動機書を添えて履歴書を送ったところ、たまたま現在所属するヒューマン・ケア事業部で理学療法士を募集していたこともあり、タイミングよく就職が決まった。
業務内容
- 医療・介護現場におけるロボット事業の開発および営業
- 住環境整備のアドバイス
大和ハウスとかめちゃめちゃ大手ですね。
大手企業の講演会に参加するなど、企業側が発信する情報に常にアンテナを巡らしておくと良いかも。
転職先
住宅販売会社
志望理由
訪問リハビリで利用者さんの住宅改修に関わるなかで、住宅関係の仕事に興味を持ち始める。
理学療法士の目線が現場にあると、もっとスムーズに施工が進むのではないか。
転職できたキッカケ
地元の工務店に勤める知人経由で住宅販売会社の集まるイベントに参加。そこでバリアフリーに関する勉強会を何度か行う。
イベントを通じてある住宅販売会社から誘いがあり転職。
業務内容
バリアフリー住宅のアドバイスおよび営業
「工務店に勤める知人経由」ってのは強いですね。
もちろん、PTの専門性を売り込んでいく積極性も大事です。
自動車メーカー

転職先
大手自動車メーカー
志望理由
単純に別の仕事についてみたかった。
理学療法士の立場から就労者の健康維持に興味があった。製造工場で勤務する人たちの腰痛予防に役立ちたい。
転職できたキッカケ
大学院生の頃にお世話になった教授に「企業で働いてみたい」と伝えると、学校推薦してくれた。
地元の大手自動車メーカーに大学の推薦経由で転職が決まった。
業務内容
最初のうちは自動車の整備や塗装などの仕事ばかりだったが、徐々に工場で働く人たちの環境改善業務に携わるように。
女性なのにいきなり未経験の「自動車整備・塗装」ってキツすぎる。。
とても苦労されたと思います。。
院卒で大学教授の推薦もあると大手企業への転職にはかなり強いですね。うらやましい。
医療・介護支援事業

転職先
介護総合支援事業を展開する企業
志望理由
整形クリニック、回復期病院と勤務するなかで、「PTの仕事だけでなく、リハビリの知識・技術・創造性を最大限に活かす仕事をしたい」と思うように。
転職できたキッカケ
「リハビリ職の専門性と企業のノウハウを掛け合わせる事で、地域貢献できないか?」と考え、企業の代表が集まるようなセミナーや勉強会に参加して交流を図るように。
そのイベントで『理学療法士とは?』というテーマでプレゼンし、PTの知名度を上げる活動を開始。
あるとき『コラボして仕事しませんか?』と言われたのが現会長だったとのこと。
業務内容
- リハビリ事業の企画・運営
- 介護商品・サービスの開発
- 人材育成・派遣
- 研修・セミナー等の企画運営
- コンサルティング事業
この企業はかなり幅広く介護事業を展開しています。
Kさんは現場で臨床をしているPTではなく、上層部で企画・運営しているPT。
いわゆる勝ち組PTですね。
企業の代表が集まるようなイベントに堂々と参加してプレゼンするとか、大物感がハンパない。
ぶっちゃけ現会長との出会いがすべて。交流を広めるのってホント大事。
医療・介護機器メーカー

転職先
某医療機器メーカー
志望理由
急性期病院で勤務するなか、「マンツーマンのリハビリでは限界がある」と感じるように。
医療機器の開発に携わりもっと多くの患者の役に立ちたい。
転職できたキッカケ
求人サイトでたまたま医療機器メーカーで理学療法士の募集を見つけて応募した。
業務内容
- 医療機器の開発チームとして活動
- 各施設への医療機器の説明
- 機器を使用したデータを用いて研究発表
- 関連書籍の出版
求人サイトで「医療機器メーカーの理学療法士募集」ってほとんどないです。
Hさんはかなり運が良かったんだと思う。
やっぱ求人サイトで常に情報収集しないといけない。
転職先
物理療法機器の販売会社
志望理由
単純に臨床よりも物理療法機器に興味があった。今後臨床を長く続けていくことに疑問があった。
転職できたキッカケ
急性期病院に勤務していた頃、定期点検に来てくれる物療の販売会社さんと話すことが多かった。
物療機器の業界に興味があることを伝えると転職の機会を作ってくれた。
業務内容
- 物理療法機器の開発および営業・販売
- 定期メンテナンスの実施
Aさんはけっこう変わり者(物療機器の点検の人とたいして話すことないでしょ..)
でもその熱意が伝わったことが転職のキッカケになったので、人生何があるかわかりません。
理学療法以外の仕事につきたいなら、色んな人と交流するべし。
理学療法士の専門性が活かせるその他の分野

事例はありませんが、他にも理学療法士の専門性を活かせる分野はあります。
以下にまとめてみました。
- スポーツメーカー
- ベッドメーカー
- インナーメーカー
- 樹脂メーカー
- IT企業
人間の姿勢や動きを熟知する理学療法士なら上記の分野で活躍できます。
樹脂メーカーではエアマットレスなどの開発、IT企業では腰痛予防アプリなどの開発に理学療法士の専門性が必要とされます。
参考にしてみてください。
理学療法士として一般企業に転職するためにやるべきこと

過去の事例をもとに、理学療法士が一般企業に転職するためにやるべきことを以下にまとめてみました。
- いろんな人と交流する
- 興味のある企業イベントに参加する
- 理学療法士の専門性を売り込む
- 母校のコネを使う
- 転職エージェント(PT専門)に登録する
理学療法士として一般企業に転職した人たちは、リハビリ以外の分野に興味を持ち、いろんな人たちと交流しています。
そこで「いかに自分(理学療法士)を売り込めるか」が一般企業へ転職するカギとなります。
使えるコネがあれば最大限に利用しましょう。
コネがなければ、とりあえず転職エージェントに登録して一般企業向けの理学療法士の求人があれば連絡してもらえるように手配すべき。
まとめ

理学療法士として転職できる可能性のある一般企業は以下のとおり。
- ハウスメーカー
- 自動車メーカー
- 医療・介護支援事業
- 医療・介護機器メーカー
- スポーツメーカー
- ベッドメーカー
- インナーメーカー
- 樹脂メーカー
- IT企業
ただ常に募集があるわけではない。
ていうかほとんどないのが普通。
企業で理学療法士の受け皿がないのは、社会における理学療法士の認知度の低さが原因だと考えます。
だからこそ
今回挙げた6人のツワモノ理学療法士の方々みたいに、
ガンガン企業イベントに参加して自分(理学療法士)を売り込んでいくことがめちゃめちゃ大事なんです。(うまく売り込めなくても、不特定多数と交流を広めれば自分の可能性も広がっていくはず)
あと、できることといえばPT専門の転職エージェントに登録して、一般企業の募集があれば連絡してもらえるように手配することくらいですかね。
あまり期待はできませんが。
未経験職に飛び込むには勇気がいりますが、下記の記事も参考にしてみて下さい。理学療法士を辞めて他職種に転職した事例まとめ
著者の場合
僕の場合、田舎の老健で訪問リハビリに従事しています。田舎なのでPTを必要とするような大手企業もありません。(大手自動車メーカーとか憧れる。。)
なので、とりあえずPTを続けながら
一般企業の求人で理学療法士の募集がないか?
市役所や行政の方でPT募集がないか?
常に情報収集しています。
2020年4月時点で33歳の僕は、一般企業へ転職するにも、公務員になるにも、かなり厳しい年齢と言えるでしょう。
だからこそブログを書いてマネタイズしつつ、プログラミングなど勉強して選択肢を増やしています。
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