理学療法士の転職|公務員になりたいなら行政職になるべし

行政に勤務する理学療法士

公立病院へ転職したいけど、年齢的に無理。

公務員になりたいけど他に方法はないのかな?

将来の安定のために民間病院をやめて、公立病院に転職したい理学療法士は多いはず。

でも、そもそも募集が少ないし、年齢的にもアウトだし、八方ふさがり。。

そんな人に知ってほしい選択肢。

市民病院や市立病院に勤めなくても公務員になれる方法はまだあるんです。

それは

「地方公務員として行政機関に勤める」

です。

(ちなみに公立病院から出向で行政機関に行くパターンもあるみたい)

今回は、「理学療法士が行政機関でどんなことをするのか」「どうやったら行政職になれるのか」を解説していきます。(知人の体験談あり)

本記事でわかること
  • 理学療法士が行政に勤める目的
  • 実際どんな仕事をしているのか
  • 行政に勤めるにはどうすべきか
ちなみに行政機関とは?

「行政権の行使にたずさわる、国や地方公共団体の機関をいう」
(by Wikipedia)

具体的には

  • 国、都道府県、市、町、村
  • 社会福祉協議会
  • 身体障害者福祉協議会
  • 保健所
  • 市町村保健センター
  • 地域包括支援センター(市や町などの直営の場合)

など

理学療法士が公務員として行政に勤める目的・役割とは?

理学療法士が公務員として行政に勤める目的・役割とは?

理学療法士が自治体に雇用される最大の目的は

「その専門性を発揮し、住民が健康を維持・増進できるよう支援する」

言い換えると理学療法士は

住民が地域で安心して暮らせるために必要な職種と国から判断されているということ。

ただ、行政に勤めている理学療法士には以下の2パターンがあります。

  • 理学療法士として雇用される
  • 一般事務職として雇用される

理学療法士として雇用されている場合、介護福祉課地域包括ケア推進課など理学療法士に特化した業務内容で役割を発揮できます。

逆に

一般事務職として雇用されている場合、全く違う課に配属されることだってあり得ます。例えば広報課とか。

もちろん前職の理学療法士を加味して配属してくれることがほとんどですが..

それに、自治体職員はだいたい3年おきに人事異動があります。事務職の場合はそれに乗っかって全く畑の違う課に異動させられることも。。

「理学療法士として雇用されているか」「一般事務職として雇用されているか」で扱いはけっこう変わってきます。

補足

一般事務職として入職しても、一定の期間が過ぎれば職務名を変更できるみたいです。

「一般事務(事務系)」から「理学療法士(医療技術系)」に職務名を変更すればより理学療法士に特化した業務に専念できるかも。。

ドラクエの転職みたいですね!

「じゃあなんで理学療法士なのに一般事務職として入職するの?」

ってなりますよね。

これに関してはまた最後の方で説明します。

事項ではもう少し具体的に理学療法士が行政で何をしているか解説していきます。

理学療法士は行政機関で具体的に何をするのか?

理学療法士は行政機関で具体的に何をするのか?

どの課に属するかで仕事内容は決まります。

各自治体で名前は異なりますが、理学療法士が専門性を発揮できる課は以下のとおり。

  • 介護福祉課
  • 福祉政策課
  • 自立支援課
  • 地域包括ケア推進課
  • 健康企画課、推進課

具体的な業務内容としてはこんな感じ。

  • 介護保険、介護予防、地域包括ケアに関する業務
  • 介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)に関する業務
  • 生活習慣病対策の保健指導に関する業務
  • 健康づくりなどの保健行政に関する業務
  • 身体障害者や難病における補装具・日常生活用具の交付、住宅改修、就学・就労支援に関する業務
  • 医療・介護連携に関する業務

地域の住民に対する個別支援や集団支援などの業務だけでなく、地域住民のニーズに応じた事業の企画・立案・予算要求と色々やることが多いみたい。

関連部署とのやりとりや担当する業務に関連する様々な事務作業にも終われる毎日。

また「行政リハビリ専門職のための手引き」では

行政リハビリ専門職は担当業務の関連する法律制度等についての情報や知識を深め、適時、業務内容等を検討していくことが必要

行政リハビリ専門職のための手引き」

どうやら法律制度についても熟知しないといけないらしい。

病院でリハビリしてた方がラクかも..

行政で働く理学療法士の体験談

行政で働く理学療法士の体験談

僕の知人に理学療法士から市役所の事務職に転職した人がいます。

PT10年目のときに社会人経験者枠で市役所に入職し、一般事務職として地域包括推進課で働いています。

行政で働く理学療法士の業務内容は?

現在の業務内容はこんな感じ。

  • 地域ケア会議の開催
  • 介護予防(ご当地体操)のマネジメント
  • 体操のトレーナー養成
  • 市民公開講座での講師

行政で働いてみて大変だったこと

行政で働いてみて大変だったこと
  • 行政のルールがとにかく煩わしい。
  • 必要なものを買うにも、色々決めごとをするにも、いくつも段階を踏まなければならない(いろんな人の許可がいる)
  • ひとつの事業を立ち上げるにも制度上で必要な知識がたくさんある。
  • 住民の「やりたい」を引き出すことが難しい。「やらされた感」を出さないために工夫が必要。

行政で働く理学療法士の年収はどう?

行政で働く理学療法士の年収はどう?
  • いちおう社会人経験者なので、大卒の人より給料は優遇された。
  • 病院で勤めていたころより年収は下がったが、基本給は順調に昇給している。(ここ数年は5000円〜10000円/年で昇給した)
  • ボーナスも良い(昨年は4.5ヶ月分)

年収は一時的に下がっても、昇給額は民間病院よりもはるかに高いので、いずれは病院勤務の年収を超えていくでしょう。

理学療法士が行政機関に勤めるには?(そもそも求人少なすぎ)

理学療法士が行政機関に勤めるには?(そもそも求人少なすぎ)

まずは役所のホームページで採用情報をチェックしましょう。

ただ、基本的には理学療法士の募集はほぼありません。なぜなら行政に対して、理学療法士の雇用を義務付ける法的根拠がないから。

ようするに行政は理学療法士や作業療法士を雇う義務はないってこと。

それでも地域包括ケアシステムの構築に向けて、各自治体における療法士の必要性は高まっています。

地域包括ケアシステムとは、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、「住まい」「医療」「介護」「予防」「生活支援」が切れ目なく一体的に提供される体制のこと。

厚生労働省:2019年「地域包括ケアシステムにおける在宅医療への期待」

必要性を感じている自治体では普通にこんな感じで募集があったりする。

年齢制限は「昭和44年4月2日以降に生まれた方」と記載がありました。だから30代40代でも余裕で応募できます。

【裏ワザ】社会人経験者枠で一般事務職になろう

理学療法士から社会人経験者枠で一般事務職になろう

最寄りの役所で理学療法士の募集がなくても大丈夫。

僕の知人みたいに一般事務職になって介護予防に従事すればいいんです。

最近では社会人経験者枠の採用に力を入れている自治体が多いみたい。

社会人経験者(民間企業等職務経験者)採用試験を実施する自治体数が過去数年間で急増しています。公務員の社会人経験者枠は、かつては大規模な自治体のみに特有の採用形態でしたが、令和元年度は全都道府県政令市の80%以上の自治体で社会人者枠の採用が実施されるに至っています。

公務員試験総合サイト

これなら30代40代でも応募資格はあります。

試験内容は「教養問題」「小論文」「面接試験」の組み合わせがほとんど。

教養試験は高卒~大卒レベルと様々で、自治体により筆記試験の難易度は異なります。

しっかり試験対策をして挑んでみてください。

現在どれくらいの理学療法士が行政職になっている?

現在どれくらいの理学療法士が行政職になっている?

2020年3月時点で行政機関に勤務する理学療法士は1007人日本理学療法士協会調べ)います。

その時点で総会員数は125372人なので、だいたい0.8%くらい。

病院と違って、基本的には1つの役所に1人しか雇用されません。まあ少なくて当然ですよね。

ちなみに、厚生労働省のデータによると、今後は下の表のように行政PTは増えていく傾向にあります。(あくまで予想です)

行政PT総会員数割合
2018年1057人140000人0.76%
2025年1595人200000人0.80%
2040年2748人300000人0.92%
引用:2019年厚生労働省「理学療法士・作業療法士の需給推計について」
* 2008年~2017年の行政PTの人数から推計値を算出しています。

徐々に増えていく感じですね。

いずれは行政に理学療法士や作業療法士がいるのがあたりまえになる時代がくると思います。

まとめ

行政機関に勤務する理学療法士

今回の内容をまとめるとこんな感じですね。

  • 公立病院の転職が無理でも、行政機関で行政PTになれば地方公務員になれる
  • 行政PTの仕事はけっこう大変だけど、確実に年収アップは狙える
  • 行政で理学療法士の募集枠がなくても、社会人経験者枠で一般事務職になればOK
  • 行政PTの雇用はこれから少しずつ増える傾向にある

まだまだ少数派の行政PTは日々悩みながら仕事しているみたい。

行政に必置義務のない行政リハビリ専門職は、すべての自治体に雇用されているわけではなく、雇用されていたとしても少数で、その職能を行政の中でどのよう に発揮すればよいか、悩みながら日々の業務に取り組んでいるという実態があることを確認した。

「行政リハビリ専門職のための手引き」

ご紹介した社会人経験者枠で一般事務職になる方法なら、理学療法士でも公務員になる可能性はグッと高まります。

ただ行政のルールや法律制度などいろいろと窮屈そうな印象も受けました。

「病院でリハビリしていた方が良かった」なんて意見も聞こえてきそうですね…向き不向きありそう。

やっぱ地方公務員になるなら公立病院がベストかな?

地方公務員の理学療法士理学療法士の転職なら公務員が最強|メリット・デメリットを解説

僕ならいますぐ行政PTになりたいですね。40歳超えても現場で臨床なんてやってられないし。安定して昇給するのも魅力的。(はやく最寄りの役所で社会人経験者枠の募集やらないかなー)

以上、行政PTになりたい人の参考になれば幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。